治療を開始する前に知っておきたいこと

  • 次にあてはまる方は注意が必要であったり、治療が受けられない場合があるため、安全に治療を行うために、事前に確認をしています。
  • 心あたりのある方は、担当医に相談してください。
  • 間質性肺疾患のある方、または過去に間質性肺疾患になったことのある方
    • ダトロウェイによる治療により、間質性肺疾患が再発または悪化する可能性があります。
  • 中等症以上の肝機能障害のある方
  • ご本人またはパートナーが妊婦または妊娠する可能性のある方
    • ダトロウェイは胎児に影響を及ぼすおそれがあります。
    • 女性はダトロウェイで治療中及び最後の投与日から少なくとも7ヵ月間は避妊を行ってください。
    • 男性はダトロウェイで治療中及び最後の投与日から少なくとも4ヵ月間はバリア法(コンドーム)を用いて避妊を行ってください。
  • 授乳中の方
    • ダトロウェイは母乳中に移行するおそれがあります。治療中は授乳を控えることが望ましいです。

治療スケジュールと注意点

治療スケジュール

ダトロウェイは、静脈から点滴で投与します。

  • 3週間に1回、病院で点滴を受けます。
  • 点滴を受けた後は、次の点滴まで20日間あけます。
  • 副作用などがあらわれた場合には、点滴を延期することがあります。
3週間に1回(21日サイクル)

点滴にかかる時間

  • 初回は、90分かけて投与します。
  • 初回の投与を無理なく実施できた場合、2 回目以降の投与時間は、30分まで短縮することができます。

点滴を受けるときの注意点

  • 点滴中や終了後に、アレルギーのような症状「インフュージョン リアクション」を起こすことがあります。
  • 点滴中に薬が血管(静脈)の外に漏れてしまうと、注射部位がかたくなったり、腫れて痛みを感じたりすることがあります。
  • 点滴中は薬が血管の外に漏れないよう、なるべく腕を動かさず安静にしていましょう。万一漏れてしまった場合は、処置や投薬が必要になる場合があります。
重要

点滴中や投与後24時間で次のような症状を感じた場合は、速やかに医師、看護師、薬剤師に知らせてください。

  • 発熱、寒気
  • 発疹
  • 注射部位のほてり、痛み
  • 嘔吐、めまい、動悸
  • 息切れ、息苦しさ  など

点滴を受ける日の診療スケジュール(イメージ)

病院到着・受付
採血(血液検査)
診察前に血液検査を行います。白血球数や肝機能などの状態を調べ、当日点滴を実施できるかどうかを確認します。
診察
血液検査の結果や、副作用の状況、当日の体調などを確認します。必要に応じて、点滴の投与量やスケジュールを調整したり、お薬を処方します。
点滴

初回は90分かけて点滴し、問題がなければ2回目以降は30分まで短縮できます。

点滴前
インフュージョン リアクションや悪心(吐き気)・嘔吐を予防するためのお薬を前投与することがあります。
会計
終了
お薬が処方された場合は、薬局でお薬を受け取ります。

こちらに示した診療の流れは参考例です。診療にかかる時間や待ち時間などは、当日の混雑状況などによって異なりますので、ご了承ください。

監修:岩田 広治 先生 名古屋市立大学大学院医学研究科 臨床研究戦略部 特任教授